「きもちよさ」で肩こりは変わるという話
肩こりに限った話ではありませんけど、腰痛でも、頭痛でも、便秘でも、急性の内臓疾患や器質的な異常がない場合においては、「きもちよさ」で変わることが多いです。
よく肩がこると、こったところを自分で揉んだり、人に揉んでもらう、という話を伺いますけど、もっと違うやり方もありますよ、とお伝えしたくなります。
揉むこと自体は悪いことでも何でもないんですけど、時に刺激的な圧は、「からだ」に拒まれることがある。あとで揉み返すとか。それを上手に見極めて施術するのがプロの按摩マッサージ指圧師です。
ただ、こりを揉まなくても、こりをゆるめるやり方があります。
それは「きもちよさ」を味わうことです。
といっても、きもちよければ何でもいい、というわけではありません。
その「きもちよさ」とは、「からだにききわけたきもちよさ」です。
僕は今操体専門の施術をしていますけど、やっていることはここに行き着きます。
いかに、「からだにききわけたきもちよさ」を味わっていただけるか。
「からだにききわけたきもちよさ」は、自然とからだがゆるんだり、からだが軽く感じられたり、手足が温かくなったり、眠くなったり、お腹が動いてきたり、息が深く吸えるようになったり、忙しい日常では味わえないような「感じ」です。
それも、毎回感じ方は変わります。なかには、ちょっと何をされているのかよく分からないな、という場合もあります。何も感じられないからといっても、ご心配はいりません。
「からだ」はちゃんと変化しています。
「からだ」そのものが、きもちよさを味わってくれているから。
こんな感じを味わったあとは、今まで気になっていた肩こりが消失したり、減弱していることが多いのです。
「からだ」が変化して、受けている方の「からだ」の感じ方も変化して、抱えていた症状も変化する。
「からだにききわけたきもちよさ」を味わっていると、いろいろと変化するんです。
肩こりには色々な対処法がありますから、どれが一番とは言えませんけど、できれば穏やかなやり方で、「きもちいい」って味わいながらゆるんでくれたらいいな、と思います。