歪みはあらわれてくるものだから

猫背だから肩がこる。骨盤がずれているから腰痛になる。そんなふうに、症状の原因を姿勢や歪みに求める考え方って、ありますよね。

これも一理あると思います。姿勢や歪みを矯正したら、肩がこらなくなった、腰が痛くなくなった、ということがありますから。

ただ、あくまで僕の主観ですけれど、それと同じくらい、矯正してもらったにもかかわらず、しばらくすると、肩がこってきた、腰が痛くなってきた、それで、姿勢や歪みをチェックすると、矯正前の姿勢や歪みに戻っている、ということもあります。

そんなこともあって、僕は症状の原因を姿勢や歪みには求めません。何かわけがあって今の姿勢や歪みにつながっているんだな、と思うくらいです。症状の原因を姿勢や歪みに求めて、それを矯正しても、またぶり返すのなら、さらなる原因、つまり、どうしてその姿勢や歪みになってしまったのか、という視点も必要になってくると思います。

そもそも、どうして、その姿勢や歪みになるんでしょうね。

その一つの原因に、日常動作が挙げられます。

僕たちは生まれたばかりのころは、生得的に備わっている動きでもって動作します。おっぱい飲むとか、何かを掴むとか、反射的なものもあれば、反射ではないけれど、手足をジタバタさせるとか、意味のよく分からない動きもします。それが、段々と寝返りがうてるようになったり、座れるようになったり、ハイハイができるようになったり、立てるようになったり、歩けるようになったり……。周りの大人の力も借りながら、色々な動作を身につけていきます。その後も、身近にいる人の動きを真似したり、体育の授業や特定のスポーツ、仕事なんかを通じて、生活の中で日常動作を身につけていきます。

日常動作って、普段あまり意識することがないと思いますけど、一人ひとり動きの癖がある。動きの癖によっては、知らず知らずのうちに、からだに負担をかけてしまっていることも多い。そういうからだの使い方を繰り返すことによって、肩こりや腰痛が生まれてくる。その肩こりや腰痛を、無意識的に回避しようとして、今のその人の姿勢や歪みがつくられていく。つまり、姿勢や歪みは、肩こりや腰痛の原因というよりも、肩こりや腰痛を抱えてしまった結果だということができる。

こういう見方をしていくと、姿勢や歪みを矯正するのではなく、その姿勢や歪みを生みだしている日常動作に焦点をあてていくことができます。

僕がお借りしている操体には、「からだ」にとって自然な基本動作というものがあります。こうやってからだを使ったり、動かしたりすれば、必要以上に負荷をかけなくて済むよね、というものです。こういった動きを学習することで、必要以上に負荷をかけてしまう動きの癖が修正されてくれば、肩こりや腰痛の改善、予防と共に、姿勢や歪みにも変化があらわれてくるのです。

そもそも、腰が90度近く曲がったおばあちゃんでも、腰が痛くないということもあります。その人の姿勢や歪みは、痛みの原因というよりも、その人の日常動作の結果と見た方が自然なんじゃないかと思います。歪むことでバランスがとれているということもありますから。

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